研修医の忙しさは人それぞれです。
今回は、忙しい病院、つまりハイパー病院で働く研修医の生態について書いていこうと思います。
研修医の仕事
医学部を6年間修了し、国家試験に合格すると、研修医になります。
(ちなみに、研修医の働き先は、医学部6年生の夏のマッチングで決まります。マッチングについてはまた別の記事で書こうと思います)
そんな卒業したてホヤホヤの研修医はどんな仕事をするのでしょうか。
大きく分けると、①雑用もろもろ、②手技の見学または実施です。
①雑用もろもろ
研修医は一番の下っ端なので、ありとあらゆる雑用をこなします。
さらに詳しく言うと、誰でもできるようなことだが、医師免許がないとやってはいけないこと、をやります。
例えば、カルテ記載、決まりきった薬の処方、検査のオーダー、患者さんから同意書にサインをもらう、各種計画書や要約の作成…etc.といった具合です。
また、カンファレンスのプレゼンをしたりもします。
②手技の見学または実施
医師としての技術を磨くことも大切なので、ありとあらゆる手技を見学します。
手術や内視鏡などの検査、診察などです。
そして何度か見学するうちに、上級医に手伝ってもらいながら、実際にやってみる機会を与えられるようになります(このとき、研修医はすごく喜びます)。
また、(看護師が行う病院も多いですが)採血をしたり、点滴ラインをとったりということもします。
研修医の一日
研修医の一日は病院によって様々ですが、最も忙しい例(特に外科に多い)を紹介します。
朝カンファレンス前
まず、朝起きて病院に行きます。私の身の回りで最も早い人は5:30に行って、患者さんの採血を取るそうです。
その後、夜の間に何か変わったことが起きていないか担当患者さんのカルテを一通りチェックします。
そして、一人で患者さんの回診をし、新たな不調を訴えていないかや所見に変化がないかを確認します。
朝カンファレンスとチームでの回診、カルテ記載
そして朝カンファレンスに参加します。これは朝7時〜8時頃の病院が多いと思います。そしてカンファレンスで、自分の担当患者についてショートプレゼンをします。それに対し、上の先生がコメントしたりします。
その後、チームでもう一度患者さんを回ります。
そして、患者さんの様子や検査結果、カンファレンスで決定した方針などをカルテに記載します。
日中の仕事
外科の場合は、朝8:30〜9:00頃から手術が始まるので、見学したり助手をしたりします。
そして、一日に手術に数件入り、あっという間に定時が過ぎます。手術の合間に夕方の回診や夕カンファレンスもします。
21:00やそれよりも遅くまで手術に入ることもあります。
そして、帰って良いと言われたら帰宅します。
内科の場合は、手術の代わりに内視鏡などの検査や、診察などの見学・助手を行います。
メンタルを壊す人もいる
上記のように研修医の一日はかなりハードです。
正しくは研修医に限らず、ハイパー病院の医師は皆ハードですが、研修医が特に辛い点は、部署が1−2ヶ月ごとに変わるということです。
今月は、消化器外科、来月は循環器内科、そしてその後は救急科、、といった具合です。
この環境の変化というのは、メンタルを壊しやすいようで、研修医の中には途中でドロップアウトしてしまう人もいるのが事実です。
病院では、これを防ぐために、上の先生に相談しやすいメンタリング制度を設けたり、忙しい病院では採用時に忙しいことを強調したり、といった工夫をしています。
まとめ
以上が研修医の生態についてでした。
医学生のみなさんは、できる研修医(デキレジ)になれるよう頑張ってください(笑)
患者さんは、研修医に温かい目線をお願いします(笑)