生理痛など生理についての悩み、妊娠に関する悩み、子宮頸癌などの検診、などで産婦人科を受診することに、抵抗を感じる人も多いのではないでしょうか。
産婦人科を受診すること自体が恥ずかしい、という人もいるかもしれません。
特に、女性の医師ならまだしも、男性の医師に診られたくない、という声も聞きます。どうして男性がわざわざ産婦人科医になろうと思うのか、気になる人も多いと思います。
ここでは、男性の産婦人科医が診察時にどのようなことを考えているかご紹介します。
産婦人科医の男女比は?
そもそも男性の産婦人科医はどのくらいの割合でいるのでしょうか。
厚生労働省の平成24年の統計によると、産婦人科医の男女比は男性68.5%、女性31.5%です。
医師全体では、男性80.3%、女性19.7%なので、産婦人科は女性医師の割合が高い診療科と言えます。
それでも産婦人科でさえ、男性医師の方が多いというのは変わりありません。
女性の産婦人科医の方が人気?
先程の男女比で確認した通り、産婦人科医の数は女性医師よりも男性医師のほうが多いです。
さらに、女性医師に診てもらいたい、という患者さんは実際にいらっしゃいます。
そのため、女性医師の外来の方が、男性医師の外来に比べて混んでいる病院もあります。
しかし、実際に手術を行う場合などは、性別よりも腕を重視されることも多く、必ずしも女性医師の方が人気とは限りません。
なぜ男性が産婦人科医を志すのか
数ある診療科の中から、男性がわざわざ産婦人科を選択する理由はなんでしょうか。
実際の男性医師からの意見を元にお話したいと思います。
診療科は自由に選択できる
日本においては、医師免許を取得した人は自由に診療科を選択する権利があります。したがって、産婦人科医がどんなに不足していても産婦人科医になることを義務付けられることはありません。
医師から見た産婦人科の魅力とは?
出産が感動的
産婦人科にあって他の診療科にないもの、それはまず第一に出産です。男性医師に産婦人科に興味を持ったきっかけを聞くと、「出産を初めて見たときに感動した」という意見を度々聞きます。実際、医学生が出産を見て、感動の涙をこらえていることはしばしばあります。
若い患者さんが多い
産婦人科の患者さんは比較的若い人が多いです。出産はもちろんのこと、婦人科で手術を行う患者さんも、他の診療科より若い傾向があります。この点にやりがいを感じる医師もいるようです。
女性のライフスタイルを支援できる
産婦人科は思春期のホルモンの調整から妊娠出産、癌などの疾患まで幅広い分野の診察・治療をします。
したがって女性の全ライフスタイルに関わることができる点に魅力を感じる医師もいます。
診察中の男性医師が考えていること
男性医師に診察されることに抵抗を感じる患者さんも多くいらっしゃると思いますが、
まず断言できるのは、ここに書くことができないようなことを考えていることはありません。
診察中は、真剣に患者さんの現在の病状の把握や、お腹の赤ちゃんの様子、今後の方針のことを考えています。
診察には集中力が必要であり、邪念を持つ余裕はありません。
まとめ
これまで、男性医師が産婦人科を志す理由を見てきました。
産婦人科の医師は、高い志を持ち、患者さんに寄り添いたいと考えている医師が多いです。それは男性医師も女性医師も変わりません。
産婦人科の診察に不安を持っていた方も、診察室に足を運んでみようという気持ちを持てれば幸いです。